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By: モーリス・ルヴェル
Narrated by: 景浦 大輔
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Publisher's summary

ジャンは母が生前に彼に宛てて書いた手紙によって、ある事実を告白される。平穏な家庭生活もこれを限りだ。しかし目の前には、一点のくもりもない温情に満ちた父。
はたして自分はこのまま心を偽って暮らすのか? それとも……。

妻を亡くした夫と母を亡くした息子のジャンが、お墓から家に帰って来た。父子は暖炉のそばに座る。ほおにはらはらと涙を流し、妻の思い出話をしながら、
息子や親類への気遣いを見せる好人物の父。ジャンが着替えをしようと部屋を出ると、老女中に呼び止められ、ただならぬ様子で生前の母からの手紙を渡される。
なつかしい母の字で書かれていたのは、思いもかけない告白だった。手紙を読んだジャンは、今すぐ家を出るべきだと考えるが……。


モーリス・ルヴェルはフランスの作家。「フランスのポー」と言われ、恐怖や悲哀を主題とした残酷物語の短編を多く残しています。
日本においても新青年等に翻訳紹介され、探偵小説の読者を熱狂させたほか、江戸川乱歩、夢野久作、小酒井不木などに絶賛されました。
乱歩は「淋しさ、悲しさ、怖さがルヴェルの短編の随所に漂っている」と言い、久作は「探偵小説で一番好きなのはルヴェルとポーだ」と言っています。
またラヴクラフトは自身のエッセイの中でルヴェルを絶賛し、アメリカと日本でのルヴェルの認知に多く貢献しました。
現在新たな翻訳が出版され、母国フランスや日本においてルヴェルの評価が再認識されています。
©2022 PanRolling
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