• ひいなの目覚め〜30年前のこども雛行列が紡ぐ不思議な友情

  • Mar 1 2025
  • Length: 15 mins
  • Podcast

ひいなの目覚め〜30年前のこども雛行列が紡ぐ不思議な友情

  • Summary

  • 『ひいなの目覚め』は、高浜市の伝統行事「こども雛行列」をきっかけに、二人の女性が過去と向き合いながら、新たな一歩を踏み出す物語です。主人公のルイは、名古屋の大手デパートで働くバリキャリ女子。彼女の部下・エミリは、雛祭りの企画を通じて「おひなさま」に込められた本当の意味を伝えようとします。偶然にも、二人のルーツは同じ高浜市。過去の記憶が呼び覚まされるなか、彼女たちは何を見つけるのでしょうか?幼いころの記憶、大切な人への想い、そして“おひなさま”に込められた願い――。心の奥に眠っていた想いが、ゆっくりと目を覚ましていきます。本作は、Podcast番組「Hit’s Me Up!」の公式サイトをはじめ、Spotify、Amazon、Appleなどの各種Podcastプラットフォームでも配信中!■設定(ペルソナ)とプロット・ルイ(34歳)CV:山崎るい=名古屋市内の大手デパートで企画広報部長をつとめる。ストイックで仕事熱心な彼女のことを部下たちは影で”鉄の女”と呼んでいる。高浜市出身だが忙しくて年末年始も帰省できていない・エミリ(28歳)CV:桑木栄美里=ルイと同じデパートで働くルイの部下。大学時代にマーケティングを学び企画広報部の中心。本当は大学を卒業するとき絵画を学び直して美大へ進みたかった。周りには隠しているが実は高浜市出身(就学と同時に親の転勤で引っ越していった)・・・※ルイの母親=CV:桑木栄美里<シーン1/1995年3月:高浜市の雛めぐり>■SE〜子供雛行列の賑わい「行ってくるね!」艶やかな装束に身を包んだ少年少女が、町を練り歩く。あれは今から30年前。(※ここはフィクションとして30年前にしたいがリアルにいくなら「20年前」/あるいは「ずうっと昔のこと」)8歳の私は、十二単を身に纏い、こども雛行列の先頭を歩いた。こども雛行列。高浜市吉浜地区で毎年おこなわれている伝統行事。姫、殿、官女、五人囃子、右大臣,左大臣、3人の仕丁の15人が縦一列になって吉浜の町をゆっくり進んでいく。”ルイ、この先ずう〜っと健やかに育っていってね”両親の思いを背負って、私は”いきびな”になった。第一回目のこども雛行列。この日の光景は、いつまでも記憶から消えることはないだろう。<シーン2/2025年2月:名古屋市の有名デパート企画広報室>■SE〜会議室の雑踏「今度の催事コンセプトは”弥生〜ひいなの目覚め”です」自信満々でエミリがプレゼンする。エミリは、私の部下。名古屋市内の大手デパートにある企画広報室が私たちの職場だ。今日は、月1回の企画会議。10階に設けられた催事フロアで毎月季節に合った特別展を開いている。今年からエミリが中心となってその企画をプロデュースしていた。「ひいな、というのは日本古来の人形遊びに由来する言葉。雛人形の歴史や文化を通じて、昔の日本の美を紹介しようと思って。もちろん雛祭りにまつわるグルメも」「具体的には?」「まず、「ひいなの美と変遷」と題して、パネル展をおこないます。昔の歴史絵巻から江戸時代の浮世絵まで」「ふうん。それから?」「実物も展示したいと思っています。古典雛とか。徳川美術館なら以前も問い合わせしてるから借りられるかも」エミリは部長の私に臆せず、毅然とした態度で提案する。ほかのスタッフはエミリより年上が多いけど、結構みんな私に距離を置いてるのよね。そりゃまあ・・34歳。独身。企画広報部長。スキルも実力もあってストイック。って先入観があるからしかたない。いまだにおひなさまに憧れを持つ精神乙女だなんて誰も想像だにできないだろうし、ふふふ。「あと、いま話題の福よせ雛を集めるのはどうでしょう?役目を終えた雛人形ということで物語も作って。SDG’sにもなりますよね」「なるほどね。で、あとは?」「グルメですね。大丈夫でよ。京都「亀屋良長」(かめやよしなが)の焼きメレンゲ。東京・神田「すし定」のデカ盛りチラシ寿司。極め付けはお隣・桑名から、はまぐりのお吸い物。有名料亭に出ばってもらってイートインできるようにします。どうですか?」「うん。いいんじゃない。美味しそうだし。でも、ちょ〜っと引...
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